実家の祖母が入院することになった。
過去にも何度か入院していたけど、年齢的にそろそろ一人暮らしとして、家には帰れなくなるだろうという空気が漂ってきている。
当然遺品ハウスにするわけにもいかないので断捨離が行われるが、数十年によって溜め込まれたアイテムの数々は、一族や地域や国の歴史の片鱗を醸していて、とても整理がつかないものとなっている。
そこで目を引くような引出物があった。
翆泉(翠が旧字体)という陶器の食器である。
誰か「翆泉(すいせん)」っていう食器知らないー?
— 紅龍@12月頃までBOOTH休止中🐤 (@ScarletDragono) 2023年10月29日
引出物だと思うのを貰ったんだけど、調べたら何も情報出てこなくて、何もわからん
「「俺も旦那で4時間くらい調べて何も」」
栃木のカタログギフトの会社や、高知の高島屋で取扱いがあったらしいとこまでは分かったんだけど、窯元も販売元も不明 pic.twitter.com/r79672ToQw
これの出所が不明なのだ。
ちなみに検索すると、旧字体でない翠泉窯という国指定伝統的工芸品の上野焼のページがヒットするといった感じだ。
ストリートビューで見ると、ちょっとしたハウスくらいのボリュームで実在もしているが、やっぱりどこか腑に落ちないところがある。
というのも調べても調べても、上の建物で作ったとは思えない点が多いのだ。
・化粧箱にバーコードなどの記載がない
・中には「現代のうつわ」というタイトルの紙切れ1枚しかはいっていない
・ロット番号のような数字が印字されている
・ヤフオクを見ると数々の模様と、陶器がかなりの件数出品されている。
また、未使用品が多いことから必要があって入手したというよりは、贈り物なので使わないし捨てられないポジションと見受けられる。なので多分だけど現代でいうカタログギフトだけみたいな限定した経路で、それ向けに量産されたもののように思えるが、とにかく情報がない。
タグに昭和とか書かれてるので、平成の30年間で消滅しても不思議じゃない。
現代の翠泉窯だったとして、旧字体を捨てる意味があったのかな、とか思うとよくわからなくなってくる。
そして検索すればするほどGoogleが旧字体を勝手に補正するので、似たようなページを何度も見させられることになる。
謎は謎のままでもいいのかねぇ。