BlackIceCoffeePhenomenon

溶け出す氷によって味が薄くなると併せ、味覚が苦味に慣れていくことで、加速度的に味覚への刺激が減衰する現象に関するブログです。

ただ一人が上京した

進学も可能な工業商業がミックスした高校で
その年度の卒業生の中でただ一人、就職先が東京だった。

理由なんて単純で東京でなければ買えない会えないを解消するためだった。

地元にいた頃はひどく貧乏で、って言ってもゲーセンにお金入れてたからなんだけど
単純に給料が高く、その貧乏を解消するためというのもあった。

ここでいう貧乏というのは何かが不足して困窮する事ではなくて、
求めているものが多すぎて足りない状態だった。

 

ネット通販がまだ少なく、インターネットリテラシーとしても
安易に個人情報を出さない事が主流なので、
匿名をキープしたまま、同人イベントに参加する方法が
メジャーだったし、それに参加したかった。

 

そうして生まれて18年居た大分県を出た。

 

しかし、上京と言うのはそんな簡単な判断で
やってはいけなかったというのに気づいたのは
それから十数年経ってからだった。

当然一人暮らしをするという事は、自分で生活をしていく事で、
そのためには常に稼ぎ続けていかなければならない。

大きく叶えたい夢があったとして、生活をキープしながら
それに向けて歩き出すというのは非常に多大なエネルギーを使う。

そして社会に出て一番最初に待っていたのはセブンイレブンみたいな働き方。
途方も無い仕事量で9時から24時までを何カ月も続けて行く仕事だった。
そしてそれが嫌で抜けだしたり、あれこれして今に至る。

 

イベントに参加できたり、こっちで買えるものは買えて実に良い体験だった。

一方で上京したからこそ、できなかった事もある。
地元から出なければ、実家で暮らしていればできる事もあった。

実際はできるんだろうけど、難易度が上がってしまった。が正解かな。

 

車に乗りたいとか、脱サラしてライダーハウス運営したいとか
前者はそもそも必要性を失った社会で娯楽に過ぎないし
後者は生活の保障がない。最悪の場合でも飛行機のチケット代は残さなきゃ。

 

地元に居たら、できなかった事はやれてたのかなぁ。

仮に上京しなかったら、その選択を選んだ自分は後悔するのかなぁ。

結局どっちを選んでも、やらないまま終わったんじゃないかなあ。

なんて事を無理やり文字に起こしてみましたが、
夜道を歩いてる時にぼんやり考えてる事は大体こんな事。

 

もっと自分の意志と運命で、何か大きな立命を果たしたいと思うのに
思うだけですね、はい。

 

あぁ、そろそろ帰りたいなあ。

帰りたい場所は大分県なのか、それとも思い出の中なのか。