6カ月と半月の長い人生の夏休みが終わりを迎えようとしている。
思っていた未来とは違うけど、これはこれで良いかという感じだ。
もっと色々な事ができたかもしれない2020年は
図らずも世間に翻弄され、思い通りにいかなかった。
それはそれで、この西暦のありふれた人間の人生なんだろう。
映画のような、望まれたシナリオが無い脚本と同じだ。
望んだシナリオ通りに進むことはなく、
結局通過しなければならないシナリオを通った夏休みだけど
以下の理由で経験出来てよかったとしよう。
十何年かぶりにメンタルをブレイクできたのが一番の成果だ。
不確定の未来と、先の見えないトンネルと、終わりのないマラソンと、HPに直結する貯金の残高と、
色々なものに追い詰められ、ギリギリになる期間が必要だ。
この水圧に潜らなければ、次の場所には浮上できないから。
予定がなければ先に進めないなんて、そんな仕事みたいな人生はつまらない。
それでも不器用だった前よりは随分と楽に事が進んだ。
この10年で保険を携え方を会得したおかげだろうな。
当然、相応に年をとり身体に無茶をさせるわけにはいかなくて
ある意味のブレーキがあったからこそ、苦痛なくブレイクできた。
冬を越さなければ、春に芽が生える事はないし、
夏に花咲かす事もないまま、夏を終えてしまう。
そんなことを思いながら、最期の10日もちゃらんぽらんに生きている。
だけど、先行きが見えたからこそできる、叶えられる範囲の欲望を叶えられる今が貴重だ。
外は35度、冷房を効かせた部屋で籠るには電気代がもったいない。
炎天下を散歩し、死ぬほど暑いバイクに乗り、気まぐれに欲しかったものを買う、これがいいんだ。
誰に理解される必要もない、あぁ・・・良い人生だ。
今は社会の役に立つ必要はないし、狂っていてもいい。
ただ、今夜の酒を買う小銭があるだけでいい。