BlackIceCoffeePhenomenon

溶け出す氷によって味が薄くなると併せ、味覚が苦味に慣れていくことで、加速度的に味覚への刺激が減衰する現象に関するブログです。

排気ガス売ります

ここ数日は家の近所の普段通らない所を通る事が多い。基本的に山に囲まれた場所なので、どこか走ってればどこかしら展望の良いところがあって、それを探すような感じだ。
家から見える山にかかる道も西側と東側両方やってみたり、思ったより酷い道路に出会ったり、元々ロードトリップが好きな人には飽きがなかなかこない楽しさがある。

 

つまり、何もない日々をただガソリン燃やしてるだけだ。

 

ただ、バイクにまたがり走り出すまでのハードルはものすごく下がった。
がっちり装備して、傾斜のついた駐輪場から巨体を押し引きして、3車線でもたまに埋まる交通量と100mおきに信号機あるような場所でキリキリしながら走ることもない。

シート下に入れたヘルメット被って、屋根のある駐輪場から出して、誰もいないような道を40-50km/hで流し、そこには信号機もなければ人影もそんなにない。 ただ山を登ったり下りたりするので燃費が悪いくらいか。

 

関東にいた頃は、いかに早めのスピードで気持ちよく巡行できるかを考えていた。
70km/hくらいで渋滞や喧噪の首都圏から抜け出せさえすればよかった。40km/hだと抜けるのに時間かかるし排ガス蒸しの出来上がりだ。抜け出したら後は気持ちの良い速度で巡行できればいい。直線が続くなら早く、起伏に富んでいるなら心地よく。

帰りのことも12時から帰り始めると3時間半で帰る事が出来ても
15時から帰ろうとすると渋滞にはまり6時間かかったりする。

 

ここだと抜け出す必要がない。なぜなら抜け出すも何も、何にも嵌まってないからだ。
渋滞が始まる前に抜けようとか、渋滞が始まる前に帰ろうとかがない。
30分遅いと帰り着くのが+1時間増えるなんてこともない。
70km/hの巡行をキープする必要もない。

 

煽られたり煽る事もないようなくらい交通量のない道を40km/hくらいで流すのが良い。
スピードが速くなるほど不要な情報は視界から消えていくからこそ、見落としてたものが目に入る。カーブミラーの下に彼岸花が咲いていたり、木々の間から遠くの山と雲と夕日が見えたり、一つ一つの景色と対峙するのが楽しいのだ。

 

ここまで書くと田舎上げの都会下げになるけど、都会は都会でよかった。


相当な交通量を裁く道路も夜中になれば快走路になり早い巡行速度で街灯を刻むように過ぎていくあの感じは、今住んでる所じゃ永久に実現できないだろうしね。

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川崎市みたいなあの道を作るには、あと人口が150万人は必要だが今の総人口の50倍以上なので首都にでもならない限りその道はない。

 

何かの奇跡でこの街が首都になったら、知らない街に出ていこう。

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