BlackIceCoffeePhenomenon

溶け出す氷によって味が薄くなると併せ、味覚が苦味に慣れていくことで、加速度的に味覚への刺激が減衰する現象に関するブログです。

7月27日

長く生きていて、それなりの記録を残していると、面白いくらい日付に愛着がわいてくる。一番最初に自覚するのは誕生日であって、そこから先はなんらかの記念日だ。
記念日はいくらあってもいい。そうやって365日が次々魅力を持っていく。
そして今日は7月27日。

 


7月27日は本当に大分へ帰る旅を始めた日。東京で過ごした全てのモノを持って帰った日。この街で過ごしていても先が無いと諦観の元に、行動を映した日だった。物語を進めていく上で必要な選択で、それが良しとなるか後悔になるかのわからない選択だった。


戻ってから過ごした日はそう悪くなかった。
何でもある場所では手に入れられることのないものを手に入れられた。
何でもある場所で手に入れることがとても困難だった場所も、場所が変われば夜風に吹かれるだけでたどり着けた。
数百キロ走らないと手に入らない景色さえ、10キロだったんだ。そして何度も挑める素晴らしさだった。

そうして今まで手に入れるには困難だった場所さえ手軽に手に入るようになった。
長年やりたいと思っていた蛍の撮影すらあっさり決まったんだ。
いっぽうで忘れられない食べ物の味にとらわれるようにもなった。
それはそれで過ごしてきた過去を肯定できるようになるだけの成長をしてきたと思える。

 

生活が元通りかというと、まだ微妙なところもあり、思い出のいくつかはまだ段ボールの中だ。これを広げたら終わりになるのか、それとも閉じたまま新しい本を買うと始まるのか、何も決まっていない。
だけど、この生活カッコ仮は少しずつ前には進んでいる。

 

そして2022年の7月23日、東京で失った私自身を取り戻した日だった。
いろんなものに手を出しては諦めたり脱落したりしてきた中で、唯一続いているのが単車に乗る事で、色々あって一度は手放したものを取り戻した。

良くも悪くもこの土地で生きてきた人に合わせてきたけどそこまで悪くない。
田舎を嫌い都会に出た人達とは分かり合えない世界のフィールドで生きていく。

これから私がどう生きていくのかを私は知らない。
誰も私の悩みなんか、私さえも知らない世界で生きていく。